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誰にでも人生の方向を決定づける出会いというものがあるだろう。
私にとってそれはアフリカ系アメリカ人が創ったジャズだった「なんてかっこいい表現なんだ。」 特にマイルス・デイビスのトランペットのセンス、音色、フィーリングは私の未開の鼓膜を震わせた。
自然や生き物たちが好きだった少年の私にジャズは新たな感覚を授けてくれた。ジャズ喫茶が私の最もふさわしい居場所となり浴びるように何年もジャズを聴き続けているうち、
その感覚を映像化したくなり本能的に写真を選び写真家を志した。 エモーショナルな演奏に秘められたひたむきな叫びと情熱、本能的優しさ、天才の孤独と狂気、リアルな表面を写しながら目に見えないスピュリチャルな内面や独特な音色を映像化してきた。
そして幸運にもジャズの源のアフリカに導かれた。あこがれの大地は私をこどものように五感を解放してくれた。 足もとから続く地平線、草原をたなびかせ鳥の歌を運ぶ乾いた風、動物たちの美しいいとなみ、不思議な植物たちの色や型、
そして動物たちの文様、特にゼブラはプリミティブとモダンをあわせ持ち、不連続に連続するストライプはかげろうとセッションするようにポリリズムを奏で出す。 ゼブラは写真的冒険、ジャズ的展開にふさわしいと直感した。
マン・レイ初め、多くの写真家から撮影や暗室テクニック、被写体へのアプローチの仕方を学んだけれど現在に至るまで最も影響を受けたのはジャズを進化させ新たなサウンドを創造し続けたトランペットの詩人、
20世紀の天才音楽家、マイルス・デイビスからだ。どの時代のサウンドも私の琴線にふれ創造へ駆り立てる。
今回の展覧会は私のヒーロー、マイルス・デイビスのオマージュを軸にジャズ、ゼブラそして野生の日常を俳句の感覚を取り入れた組み写真で構成し、 キヤノンのプリンターを使用することにより、モノクロとカラー、アナログとデジタルの融合を試みた。
内藤忠行 |
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